幅広い世代の人と関わる学生時代とその後
思い返してみると、幅広い世代の人と一つの目標に向かって努力した経験が、今の仕事にも生かされていますね。私は小学校から高校までずっと水球をやっていました。水球はマイナーなスポーツのため人数が集まりづらく、同世代の仲間だけで練習することが難しかったです。そのため県内の小中高校生、時には女子部などとも一緒に練習をしていました。練習試合となると、県外の大学生やプロの選手たちとも試合をします。そのような背景から、いろいろな人と関わる機会が、他の学生よりも多かったように思います。スクーミーとしてサービスを始めてからの3年間で多くの人とスクーミーの世界観を共有でき、関わってくれる人が圧倒的に増えたことはやはり嬉しいことでした。
スクーミーでは自分の課題を解決するために、データを取り、デバイスもつくることができます。取得したデータを求めている人たちへ情報共有をすることで、より多くの人々が関わってくれます。そこからさらに新たなデータや知識が生まれていき、シェアし合う流れができると良いなと思っています。そのためにはこれからもさまざまな人が、スクーミーに関わってくれるようなきっかけづくりを続けていきたいです。
問題解決を地域の企業と高校生で行う
高校生の時期は、基本的にその地域のコミュニティの一員として、年下や県内外の企業、さらには大学生と対等な関わりを持つことのできる貴重な時期です。多くの人との関わりは、自分にしかない強みや能力を培うための絶好の機会であり、社会に出る前の準備期間としてとても価値があると考えています。そのため、高校生の段階で企業や大学生と積極的に関わる機会を持ってほしいなと思います。
多くの人と関わることで視野が広がり、多様な価値観や知見を得ることができるのではないでしょうか。そうすることで、地域の課題や問題点が自然に浮かび上がり、自分事として捉えることができるようになると思います。県内外の企業と関わることのできる機会をスクーミーでは設けています。
学生の県外流出が懸念されている現状がありますが、これは避けられない状況なのかもしれません。地域における学習環境や機会が限られている場合、県外へ進学することは仕方ないのではないかと思っています。しかし大学を卒業した後に、地域の課題に取り組むために戻ってくる選択肢は存在します。一度は県外に出て経験を積み、地域の問題に取り組みたいという熱意を持った学生が成長し、最終的に地元に戻ってきてほしいです。そして地域や周りの人々を巻き込んで問題解決に貢献できる人材となってほしいと思います。
社会人になっても、一人で成し遂げられることは限られています。自分のやりたいことに関する技術がなかったり、プロジェクトを進めていく力がなければ、実現することはできません。さまざまな人たちと関わり、いかに協力できるかということが社会で活躍していくための鍵になるでしょう。

株式会社スクーミー 代表取締役CEO
塩島 諒輔
1993年5月21日生まれ。山梨県出身。
高校卒業後、学習塾を立ち上げ、2020年10月31日に株式会社スクーミーを設立。
仮想空間でアイデアを考え、仮想空間で生み出すという世界観のもと、「今、自分がほしいものは、今、自分でつくる」を実現させるべく、
エデュケーション事業、プロダクト事業、プログラミング事業、メタバース事業、グッズ事業、メディア事業、データ事業を手がける。

