ダイフェス高校生 部活動編 [ 山梨県甲府工業高等学校 情報システム部 ]

甲府工業高校 情報システム部 顧問 金澤先生 、ロボット開発チームEI tanque(エル・タンケ)の中村俊哉さん・保坂直輝さんにお話を伺いました。

「電子ロボと遊ぶアイデアコンテスト」にて電気学会特別賞を受賞!

 2023年8月に神奈川工科大学で行われたWorld Robot Olympiad Japan 2023(自律型ロボットによる国際的なロボットコンテスト)の公認予選会である「電子ロボと遊ぶアイデアコンテスト」にて、高校2年生の開発チームが電気学会特別賞を受賞しました。2年生で素晴らしい結果を残すことができ、来年には更なる成長を遂げてチャレンジの場に臨んでくれることを願っています。

チームEI tanqueが開発したロボットについて

 このチームは授業など忙しい時間の合間を縫って4か月ほどでロボットを完成させ、実装するところまでもっていくことができたそうです。このロボットの機能は、走りながらコース内にある目印をセンサーで反射させ、感知することで曲がる仕組みとなっています。その他にもブロックを機体の背中の方に積み上げることができ、全部で5個のブロックを同時に運ぶことができる機能も付いています。機体の設計は中村さん、プログラミングは保坂さんが担当し、協力しあってつくったとのことでした。デザインなども細部までこだわってつくられています。

EI tanqueが開発したロボットです。細部まで綿密につくられています。

大会で実際にロボットを動かすこと

 自律型ロボットは、リモートで操作できるものに比べて非常に難易度が高く、うまくいかない場面も多くあったようです。つくったロボットを当日そのまま走らせることができるわけではなく、その会場に合わせて短い時間の中で設定し直す必要があります。設定に少しでもズレが生じたら完走しない可能性も出てきてしまうとのこと。このことからも高い技術力や根気がいる競技であることがわかります。

顧問の金澤先生に聞いてみました。
大会を経て、学生たちはどのように変化したと思いますか?

 さまざまな条件の中でも走らせることができるようにしていかなければならないため、やりがいがあったのではないかと思います。プログラムは正しくできているのですが、やるたびに曲がる方向や場所が変わってしまうこともありました。コースを読み取るセンサーがあり光の影響を受けやすいため、学校と大会の会場の光の強さが違うことは大変苦労したのではないかと思います。

 おそらく何度も投げ出したくなるような場面に遭遇したことでしょう。何度もチャレンジして試行錯誤を繰り返しながら走らせて、大会に出場できるような状態になったことは、大きな心の成長にもつながったはずです。厳しい環境でも頑張ることのできる人間に変わったのではないかと思っています。

学生たちに聞いてみました!①
この大会に出場する過程でうまくいった点を教えてください。

保坂さん
「同時にブロックを運ぶことができるように工夫してつくりました。1つずつ運ぶようにプログラムをすると走行距離も増えてしまうため、同時に運べるようになるようにプログラムし、結果的に時間短縮にもつながりました。」

中村さん
「工夫してつくることで他の人と違う設計ができました。本番もうまく動いてくれてよかったと思います。」

学生たちに聞いてみました!②
この大会に出場する過程で苦労した点を教えてください。

保坂さん
「毎回些細な条件の変化で動きが変わってしまうことが大変でした。コースを走る時は床の黒いラインに沿って走ることができるのですが、ブロックを拾う時は目印がないため、コースから外れてしまったり、数値が変わってしまい大変でした。」

中村さん
「最初に機体をつくる時に、アイデアはあっても形にすることが難しかったです。さまざまなものを参考にしながら、なんとかつくり上げることができました。」

EI tanqueの保坂さん(左)、中村さん(右)

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