ダイフェスタから生徒たちが学んだこと

多摩大学附属聖ヶ丘高等学校「聖っ子プロジェクト」
ご担当・出水良仁先生

ダイフェスタは「失敗」を経験できる貴重な場

 校外での活動や探究学習は、成果を競い合う機会があまりありません。そのためこうして、競って、賞をいただける場所があるのは非常にありがたかったです。ダイフェスタというイベントを通して「負ける」経験ができたのが良かったと感じています。失敗したり、負けたりすることで悔しさを味わえることが、生徒たちにとって刺激になったと思います。

グループで1つのものを作り上げる難しさ

 ダイフェスタにあたり私が特に大事だと思ったのは、eDIYの技術面というより「複数人で1つの作業をこなす」という部分です。

 グループでやるからこそ、いろいろな意見がぶつかるんですよね。それを解消しながら、グループで1つのものをつくり上げて実際に発表するのは簡単なことではありません。1人でやるほうが楽な場面も多いです。

 しかし、逆に複数でやらないとできないこともありますよね。生徒一人ひとりに得意不得意や個性、強みがあります。それらを見分けて、どのように役割分担するかというのも1つの力です。そういう難しさを彼らも今学んでいる最中なのではないかと思っています。

フィードバックを生かし、成長できる

 また、結果にかかわらず「発表をして、いろいろフィードバックしていただく」という流れを経験できたことが、社会に出てからも生きてくると考えています。

 授業でも発表の場をつくるようにはしています。しかし学校外であれだけの大人たちからさまざまな意見を言ってもらえる機会をつくるのは、学校という1つの箱の中では難しいことです。発表を通して、良い部分と悪い部分を指摘いただけて、大きな成長につながったと思います。

 発表の準備期間が短かった面はありましたが、「期間内で複数人で連携し、資料を作成して発表する」体験ができたことに大きな意味があったと思います。

聖っ子たちへのメッセージ

 「まだできる。ここがMAXであるならば、君達はそこまでである」。

 まだ改善できる部分があった、チームワークももっと高められるんじゃないかと私に思われている時点で、それが「人からの評価」です。今回の結果を受けて、自分のなにを変えられるのか、どのように後輩を育成していくのか、そういった部分を私は見ていきたいですね。

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